交通事故で多い漫然運転って?

 交通事故を起こした人が警察に話す原因で多いのが、ぼーっと運転していたという回答です。これが漫然運転といわれるもので、気になる別なことを考えて運転していた場合にも当たります。運転中は、あらゆることに注意する必要があります。信号だけではなく、車の陰から飛び出してこないか、急に割り込んでくる車や急ブレーキをかけたりしないかなど様々です。でも、いつも運転に慣れている道でいつもの時間帯に走っていると、正面を見ているようで無意識に運転してしまっていることが多くあります。ぼーっと運転は、脳も注意力を働かせておらず、はっと気づいて体が動いても対応が数秒遅れてしまう結果となります。

 高速道路など、まっすぐ走りやすい道などでぼーっと運転は起きやすく、人によっては眠気が襲ってくることもあります。漫然運転を行わないためには、運転中の注意力を失わないために、長時間運転し続けないようにしたり同乗者がいれば会話を行ったりなどして、脳が活動を抑えてしまわないようにする必要があります。車の開発が進み、運転手の表情や目の動き、車の運転の仕方などから、ぼーっと運転になっているかを判断して警告音を発してくれる装置も開発され、実際に搭載されるまでになりました。慣れてしまうと警告音が出ていても耳に入らずぼーっと運転をしてしまうのではないかと心配になりますが、音の出る大きさや長さなどから脳が意識しないといられないようになっているため、ぼーっと運転から意識を取り戻しやすくなります。よほど眠くて仕方がないような状態でなければ、聞き逃すことはありえません。集中力が落ちて、漫然運転をしてしまったら安全なところに車を止めて、外に出て深呼吸したり体を軽く動かすなど気分転換を行った方が良いです。